みなさんこんにちは!
公認会計士・税理士の高須賀です。
本日は「成長会社の資金繰り(納税編)」というテーマです。
1.成長のサイクル
会社は資金を「調達」し、調達した資金を「投資」し、投資した資金を売上として「回収」することで成長していきます。
①調達→②投資→③回収のサイクルをうまく回せる会社が強い会社です。
調達は出来るだけ大きく行う。
投資は出来るだけ小さく抑える。
回収は出来るだけ早く行う。
ことが成長するために求められます。
2.調達を有利にするには
経営のサイクルは「調達」から始まります。
調達とは事業に必要なお金を用意することです。
自分で用意するか、銀行から融資を受けます。
先述の通り「調達」はなるべく大きく行うことが大切です。
大きく調達するためにはどのような準備が必要でしょうか。
それは納税です。
納税している会社は銀行からの資金調達を優位に進めることができます。
3.なぜ納税している会社有利か
納税している会社が資金調達を優位に進めることができるのは以下の2つの理由からです。
(1)純資産が厚くなっている
会社の純資産の部は、資本金に利益剰余金を加えて計算します。
利益剰余金は、税金を支払った後の利益の累積金額です。
納税をすることで、利益剰余金が大きくなっていくのです。
逆を言うと納税をしなければ利益剰余金は大きくなりません。
利益剰余金は大きくならなければ、純資産も小さいままです。
純資産は会社の価値を表します。
納税をすれば純資産も大きくなり、強い会社であると銀行は判断をしてくれるのです。
(2)利益が出ている証拠
納税をするのは儲かっているからです。
儲かっていない会社には税金はかかりません。
納税をしているというのは経営が順調であることの証なのです。
4.納税アレルギーを取り払おう
成長のためには調達が大切であり、納税が必要だと述べました。
ですが納税に抵抗がある経営者は多いように感じます。
税金を支払いたくないという思いから効果の薄い節税や、必要性が低い経費を支出する経営者がいます。
こんなことをしていては、会社は成長しません。
節税と思ってやっている対策はほとんどが課税の繰延です。
経費を支出することで税金が安くなったと感じているかもしれません。
しかし安くなった税金以上に手元のお金は減っています。
稀に私的な経費を会社に負担させようとする方もいます。
そもそもそんなことは認められません。
そのようなことをしても会社の成長を止めてしまうだけです。
納税は会社の成長のために必要と認識を改めるべきなのです。
いかがでしょうか。
会社成長のためには納税が必要だということを書かせて頂きました。
本記事が会社成長のヒントになれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。