みなさんこんにちは!
公認会計士・税理士の高須賀です。
本日は「決済月は何月が良いか」というテーマです。
資金調達の観点から何月を決算月にすべきか書きたいと思います。
1.決算月の重要性
あなたの会社の決算月は何月でしょうか。
日本企業は3月決算が多いから3月にした。
12月がキリが良いので12月にした。
司法書士にお任せした。
創業が7月だから6月決算にした。
等さまざなだと思います。
もしかしたら何となく決めたという方もいるかもしれません…
しかしながら、この決算月は慎重に検討すべきです。
なぜなら、資金調達を考える上でとても重要だからです。
2.銀行の印象が違ってくる
融資を受けている会社は毎年銀行に決算書を提出します。
この決算書を銀行が分析して追加の融資が出来ないかを検討します。
どのような内容であれば銀行の印象が良くなるのでしょうか。
それは預金残高が多い会社です。
在庫や売掛金よりも預金残高が多い会社であれば銀行は安心するのです。
そのため決算月は預金残高が一番大きくなる月を選択すべきと言えます。
3.なぜ預金が重要なのか
理由その1預金や現金が潤沢な会社であれば倒産する可能性が低いからです。
会社が倒産するのは、赤字になった時ではなく、資金がショートした時です。
資金が潤沢であれば倒産しないため、銀行の印象は良くなるのです。
預金残高は実在することを簡単に証明できるからです。
在庫も売掛金も預金と同じ流動資産なのですが、銀行からすると実在性を確認しにくい項目です。
売掛金であれば得意先に売掛金が存在するか確認状を用いて確認する必要があります。
在庫については決算日に棚卸に立会いをしないと実在するかを確認することはできません。
ですが、銀行はそんなことまでしている暇はありません。
これに対して、預金残高であれば通帳や残高証明書で簡単に実在することを確認できます。
なので、預金残高が多い方が銀行は安心できるのです。
4.いつが預金残高が一番大きくなる?
預金が一番大きくなる月は、売上高が一番大きくなる月に売掛金の回収期間をプラスした月となります。
例えば、3月に最も売上高が大きくなり、売掛金は翌月に入金される(=売上金の回収期間が1カ月)という場合は、4月の預金残高が一番大きくなります。
3月決算にしてしまうと、売掛金が大きくなりますし、2月決算だと、在庫が大きい決算書となるでしょう。
このように売上高が一番大きくなる月に売掛金の回収期間をプラスした月を決算月とすることをおすすめします。
いかがでしょうか。
本日は資金調達の観点から決算月を何月にすべきかということをお伝えさせて頂きました。
本内容を参考にして頂き財務基盤の強い会社を目指して頂ければと思います。
最後までお読み頂きありがとうございます。